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その他感染症

様々な感染症

近年、私たちの生活を脅かす様々な感染症が蔓延しています。

ここでは、身近で注意が必要な4つの感染症

  • インフルエンザ
  • マイコプラズマ肺炎
  • アデノウイルス感染症
  • 新型コロナウイルス感染症

についてご説明します。
「もしかして〇〇に感染しているかも?」と思ったら、お気軽にご相談ください。

インフルエンザ

インフルエンザは例年11月~12月頃に流行が始まります。
一般的な風邪よりも高い熱が出て、急激に症状が現れます。また、全身の倦怠感や、食欲の低下、関節痛、筋肉痛などの「全身症状」が強く現れることも、特徴的です。このような症状が出たら、早めに受診をお願いいたします。
インフルエンザの経過として、発症から3日前後で熱が下がりますが、1週間程度は症状が持続することもあります。
インフルエンザの治療は、解熱剤や咳止め等のお薬を処方する対症療法と、インフルエンザウイルスの増加を止める抗インフルエンザ薬による治療があります。
インフルエンザを予防するためには、ワクチンを接種することが最も効果的です。
小さなお子様や、高齢の方は重症化することもあるため、家族でインフルエンザワクチンを接種しましょう。

マイコプラズマ

マイコプラズマ肺炎とは、肺炎マイコプラズマという細菌に感染することによって発症する病気です。
1年を通じて感染者がみられますが、特に秋から冬にかけて感染が流行する傾向があります。
マイコプラズマ肺炎の患者さんのうち、約80%は14歳以下ですが、成人の方も罹患する可能性はあります。
マイコプラズマの主な症状は、発熱・倦怠感・頭痛・咳です。
マイコプラズマの経過として、熱が下がった後も3~4週間にわたって咳が続くことが特徴的です。
マイコプラズマの治療は、抗菌薬の処方が中心です。多くの人は、お薬によって症状は改善します。
重症化した場合は、入院治療が必要となるため、せきが長引く等の症状があるときは、早めに受診をお願いいたします。

アデノウイルス

アデノウイルス感染症とは、アデノウイルスというウイルスに感染することで発症する病気です。喉・鼻などの呼吸器、目、腸、泌尿器など、多くの臓器に感染する可能性があり、様々な症状を引き起こします。

呼吸器への感染:咽頭結膜熱

夏に子供を中心に感染が広がることが多いため、プール熱とも呼ばれていました。くしゃみや咳、手指を介して感染が広がるため、保育園で流行することもあります。咽頭結結膜炎の症状として、4~5日間続く高熱と微熱、扁桃腺の腫れ、のどの痛みに加えて、結膜炎が伴うケースもあります。また、のどの痛みが強いため、食欲が低下することがあります。学校保健安全法上の感染所のひとつであり、主な症状の改善後、2日間登校禁止となります。

消化器への感染:胃腸炎

乳幼児期に感染することが多いです。下痢、嘔吐、嘔気、気分不快、微熱、腹痛などの症状が見られます。

泌尿器への感染:出血性膀胱炎

排尿時の痛みや血尿、頻尿などの症状が現れます。

アデノウイルス感染症は、患者さんの症状や臨床検査から診断されます。当院では1回の検査で、11種類のウイルスと4種類の細菌の感染を一度に検出できる「スポットファイア」も用いて診断を行います。
アデノウイルス感染症の治療は、特別な抗ウイルス薬が存在しないため、症状を和らげるお薬の服用と、ご自宅での十分な安静と水分補給が中心となります。
前日と比べて明らかに症状が悪化しているときや、38度以上の熱が3日以上続くときはもう一度受診しましょう。

新型コロナウイルス感染症

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV2)による感染症です。
新型コロナウイルスの主な症状は、発熱・倦怠感・咳・鼻水・のどの痛み・味覚異常・嗅覚異常・筋肉痛等です。インフルエンザと症状が似ており、症状のみでインフルエンザと新型コロナウイルス感染症を判別することは難しいです。
多くの方は、2~4日前後で症状は軽快します。症状に応じて、市販の解熱鎮痛薬を服用しながら自宅療養をすることも可能になりました。
ただし、高齢の方や基礎疾患のある方は、重症化しやすいため、上記の症状がある方は早めに受診をお願いいたします。
発症後5日間は、特に人にうつす可能性が高いと言われているため、ご自身が感染された場合や、ご家庭に感染者がいる場合は注意しましょう。

「スポットファイア」について

当院では、11種類のウイルスと4種類の細菌を測定することができる「スポットファイ(BioFire®SpotFire®パネル)を導入しています。
症状が似ている感染症も多いため、何度か検査を実施しなければならないケースもありますが、スポットファイアは1度の検体採取(鼻腔拭い液)で以下のウイルスを一度に測定することが出来ます。そのため、何度も鼻に綿棒を入れられることがなく、ご負担が少なくなります。
他の機器と比較すると検査時間も約15分と短いです。

測定できるウイルス

  • 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
  • 季節性コロナウイルス
  • インフルエンザA
  • インフルエンザA/H1-2009
  • インフルエンザA/H3
  • インフルエンザB
  • RSウイルス
  • アデノウイルス
  • ヒトメタニューモウイルス
  • ヒトライノウイルス/エンテロウイルス
  • パラインフルエンザウイルス

測定できる細菌

  • 百日咳菌
  • パラ百日咳菌
  • クラミジア・ニューモニエ
  • マイコプラズマ・ニューモニエ/H1-2009